ブレイン・ラボが提供するCareerPlus2とは?
– 吉田:はじめにブレインラボが提供しているサービスについておうかがいしてもよいですか。
– 中江氏:弊社は人材紹介会社、いわゆる転職エージェント向けに業務管理システム「CareerPlus2」をASPサービスとして提供しています。求職者、求人企業の管理から、マッチングや帳票作成・集計処理まで幅広い機能提供によって、業務の支援はもとより、人材紹介会社の継続的な事業成長を支援するサービスです。
近年ではビッグデータの解析やAIに対する取り組みも進めており、積極的に新しいテクノロジーをプロダクトに取り込んでいく動きも活発です。
– 吉田:どのような課題を持っているクライアントが利用しているのでしょうか?
– 中江氏:成長フェーズに入った中規模~大手のお客様にご利用いただくことが多いのですが、組織規模が大きくなってくると、情報共有が簡単に行えず、うまく事業KPIを組織に落とし込んで目標達成に向かって統制が効かなかったり、業務フローを構築しプロセスの型化による効率化を図りたいというニーズにお応えすることが多いです。
小規模なお客様からはサービスをそのまま利用することで人材紹介の最適な業務が労なく行えるとご評価を頂いています。
B2Bでもユーザー体験をおろそかにしない
– 吉田:サービスにAWSを利用しはじめたのはいつ頃からでしょうか?
– 横山氏:2014年からです。それまではオンプレミスに近い運用をデータセンター上で行っていました。投資対効果を図るにあたり、初期投資がかからず、システムのサイズを柔軟に変えられて、使った分だけが費用化できますし、我々のサービスをスケーラブルに進化させていき、より安全・安心にクライアントにご利用頂くためクラウドへの移行が必要と考えました。その中でもAWSに決めたのは、高いレベルのサービス群を利用することで、我々のサービスの品質を上げてくれると考えたからです。
– 吉田:2015年に我々と組んでいただいてますが、主要な部分でいうとDatabaseのインスタンスチューニングからクエリチューニングなどを行なっています。ここはどのような経緯で取り組んでいるのでしょうか?
– 横山氏:大手のお客様になってくると、幅広い業務ユースケースに対応するため、求職者情報や求人情報など「複雑な項目を持つデータが増え」かつ「データ自体が大量に増え」てしまいがちです。そのような状況になっても、データが少ないときと同じように利用者の体験が変わらないように維持することがサービス提供者としての責任です。なので、AWSとDatabaseに知見の深いセクションナインと組んで、パラメータのチューニングからクエリのチューニングにかけて継続的に実施していきました。アプローチの方針策定からプロジェクトのゴール設定までとても段取り良く進めて頂き大変助かりました。
週1回のオンサイトミーティングを除いて、基本的にはリモートでの対応でしたが、とてもレスポンス良く本質的な作業を実施頂けたと満足しています。ノウハウも全てオープンにして頂けたので、社内に専門的な知見を残していくこともできました。ここまで対応頂きながらも、AWSのように動いた時間だけチャージという明朗会計で我々としては嬉しい限りでした(笑)
さらに「柔軟で」「堅牢に」システムのレベルアップを目指す
– 吉田:今後、より堅牢で可用性の高いサービスを提供する予定はあるのでしょうか?
– 小池氏:SaaSはデータモデルの標準化と個別カスタマイズの間で、実効性を考慮した微妙なバランス感覚をもって設計・エンハンスしていく必要があります。AWSのサービスバリエーションやRDBMSの種類も増え、扱えるデータ構造について数年前よりはるかに多くの選択肢ができました、またサーバーレスで堅牢なイベントドリブンの仕組みも随所に取り入れられるようになっているため、今後はより柔軟で堅牢なサービスにレベルアップしたいと思い、セクションナインさんと二人三脚でリアーキテクトに取り組んでもらっています。